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学校で問題が起こったときのフローについて
学校で不登校やいじめ、精神的不調などの問題が発生したときに、 どういったフローが望ましいのか、フローを進めるうえでは何が必要なのか、 考えてみたいと思います。 * 学校での問題発生時のフローについて * さっそくですが、上図は、私が想定している学校における問題発生時の基本的な対応フローです。まずは、この流れを簡潔に整理しつつ、各段階のポイントを押さえていきます! 1.問題発生 「問題」と一口に言っても、周囲から見て明らかなものもあれば、気づかれにくいものもあります。とくに、本人の自覚が乏しく、周囲も困り感を抱いていない場合には、表面化しないまま問題が進行していることも少なくありません。 2.発見 こうした潜在的な問題に対応するうえで鍵となるのが「 発見 」です。発見は、当事者の訴えによる場合と、周囲の観察による場合の双方があり得ますが、いずれにしても「 いかに早期に気づけるか 」が重要です。 早期発見で大事なのは、当事者が安心して相談できる大人(保護者・教員・専門職など)の存在です。相談先が身近にない場合、発見は遅れがちになります。そのため、日常

和-conne代表 佐藤
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学校の多職種連携の課題と展望!
今回も文献紹介で、学校における多職種連携の課題と展望について、 あれこれ考えてみたいと思います。 紹介する論文 小田郁予(2022).学校における多職種連携研究の課題と展望―連携概念の定義と連携研究を捉える視点.東京大学大学院教育学研究科紀要,61, pp . 353-364. * 概念定義が曖昧な「学校における多職種連携」 * 本論の書き出しは、ここから始まっています。まずは曖昧な定義からスタートして、運用していく中で整備していく流れは、良いか悪いかは別として、日本の文化的な特徴だと感じます。 台湾のSCシステムとの国際比較 でも、役割の明文化に大きな違いがあることが分かりました。 以前の記事 で多職種連携についてふれましたが、多職種連携の効果として、子どもの支援だけでなく、教員の業務負担軽減や、医療×教育の橋渡しなど、様々な効果が期待されています。あるいはそれゆえに、定義しにくいのかもしれません。 何というか、 連携すればすべての問題は解決する と思っているとしたら、それはだいぶ違う気がします。 * 一見複雑に見えるけど、やっぱり複雑な学校現

和-conne代表 佐藤
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日本と台湾の国際比較!スクールカウンセラーの支援システムについて
今回は日本と台湾のスクールカウンセラー制度の国際比較研究をもとに、 あれこれ考えてみたいと思います。 紹介する論文 邱冠寧ほか(2023).スクールカウンセラーの多職種連携及び協働における課題と展望-日本と台湾の支援システムの比較を通して.東京大学大学院教育学研究科臨床心理学コース紀要,46,p.113-120. * 台湾について * はじめに台湾について概観してみたいと思います。面積は 約3万6千km² で、日本の10分の1ほど、九州と同じくらいです。2023年の名目GDPは 7560億米ドル で、世界22位とのこと。日本の約5分の1の経済規模です。ちなみに日本のGDPは2024年時点で4兆26億ドル。 1人当たりのGDPでは、日本や韓国と同じ水準 とのことで、非常に高い水準にあるようです。もう1人当たりのGDPは、日本は普通に追い抜かれていますね…。 台湾 $33,000〜34,000前後 日本 $32,000〜33,000前後 韓国 $34,000台後半 保健制度としては、「 全民健康保険 」という国民皆保険制度が1995年から実施されてい

和-conne代表 佐藤
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養護教諭のメンタルヘルスリテラシー
今回は文献紹介を通して、養護教諭の先生方のメンタルヘルスリテラシーについて あれこれ語っていきたいと思います。 紹介する論文 小川光江ほか(2025)養護教諭のメンタルヘルス・リテラシーの実態と関連要因.日本精神保健看護学会誌,34(1),p.21-29. * そもそも養護教諭の先生ってどれぐらいいるの? * Gemini先生に聞いたところ、約4万人とのことでした。教育分野で働いている心理師が約2万人ということで、倍ぐらいの人数。しかも心理師と違って常勤職であり、学校内でのお役割はかなり大きいと感じます。優秀な養護教諭の先生がいれば、SCの仕事の半分は無くなりそうです。 * メンタルヘルス・リテラシーって何? * この論文でのテーマになっているのが、養護教諭の先生方のメンタルヘルス・リテラシー(Mental Health Literacy; MHL)ということことですが、本論ではMHLを以下のように定義しています。 MHLは「精神疾患に関する認識や管理、予防、援助についての知識や考え」であり(Jorm, 2012)、自殺予防に関する知識は「自殺に

和-conne代表 佐藤
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米国における子どもたちのうつ病治療の変化について
今回は米国での研究成果について文献紹介をしながら、 日本での遠隔医療の可能性について考えてみたいと思います。 下記は紹介する論文 J.R. Cummings, X. Hu, I. Graetz, J. Marchak, C. Ramos, X. Ji, "Health Care Setting and Minimally Adequate Depression Treatment Among Publicly Insured Children," JAMA Network Open, vol. 8, no. 8, p. e2528345, 2025. doi:10.1001/jamanetworkopen.2025.28345 *文献紹介 今回紹介するのは、子どもたちのうつ病治療と遠隔医療について書かれた米国での研究論文です。子どものメンタルヘルスの問題の中でも、うつ病は一般的な精神疾患の一つです。効果的な治療法はありますが、米国でもすべての子どもが適切な治療を受けられているわけではありません。米国では、医療サービスへのアクセスを阻む障壁として、

和-conne代表 佐藤
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学校における多職種連携について
今回は文献紹介です。学校における多職種連携についてのお話。 文献の主張や言及を踏まえつつ、私見を語っています。 紹介する論文 入江優子(2022).学校における多職種連携の意義―校内の組織開発に着目して, 日本養護教諭教育学会誌, 26(1), 5-10. * 学校で活動する職種について * 学校には、実に様々な職種の人がいます。 学校医、学校歯科医、学校薬剤師、教諭、養護教諭、栄養教諭、事務職員、SC、SSW、部活動指導員、医療的ケア看護職員、特別支援教育支援員、情報通信技術支援員、教員業務支援員など。 この中でも、学校医などの校長の監督から独立した専門職もいますが、SCやSSWは校長監督下で職務遂行を行っています。実臨床上でも、例えばSCとして紹介状を書いたときには、必ず送付前に管理職の確認をとる必要があります。 論文の中では、 SCやSSWは専門性発揮の観点から、教育委員会配置であったり、SV体制が組まれるなど、一定の外部性が保たれている と概説されています。 論文では、お互いの専門性を尊重した連携の在り方について、重要なところを以下の点に

和-conne代表 佐藤
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草津Biz起業塾を受けてきました!
先日、草津Biz起業塾を受けてきました。全4回のプログラムのほか、最後にフォローアップ研修として、実際に事業計画を作成するところまで体験しました。 *事業計画の作成 これまで何となくの知識で事業計画というものを作ったことはありましたが、講義を受けながら作ったのは初めてでした。事業全体を見直すきっかけになり、気づきにくいところに気づくきっかけになりました。 研修での様子はこちら (外部ページ) (フォローアップ研修で使ったスライド例) *感想 起業塾の感想としては、「 起業しよう 」と思っている人は「 絶対に受けた方が良い 」と思いました。事業プランの立て方や、税務上・行政上の懸念など、誰もが解決すべき課題が、起業塾を受けていれば、解決しやすくなると感じました。ただし、当然ですが、あくまで自分で勉強することを後押ししてくれるものかなと思います。 総じて起業塾は 楽しく学ぶ ことができました。夢と現実を行ったり来たりするような体験は、それだけで刺激的ですし、他の方の事業プランも聞くことができて、それもまた違った刺激としてよかったなと思います。 草津S

和-conne代表 佐藤
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広島大学発「MIRaESプログラム」を見学してきました!
今年5月、広島大学の尾形先生の研究チームが高校生向けに開発した心理支援プログラム 「MIRaES(ミライズ)プログラム」を見学してきました! * はじめての出会いと衝撃 * このプログラムについて初めて知ったのは、一昨年の12月に 広島で開催された認知療法学会ワークショップ でした。尾形先生やゼミ生とは以前から交流があったので、「最近の取り組みを聞いてみようかな」くらいの気軽な気持ちで参加しました。 実は、臨床心理学の分野では、小中高生を対象としたさまざまなプログラムが開発されています。MIRaESプログラムも、青年期の問題行動の理解と支援の一環として開発されました(尾形ほか,2018)。しかし、実際にプログラムを実施できる人が限られているため、メンタルヘルスに関する予防介入の普及が進まないのが今も昔も課題になっています。 昔から青年期への予防的介入は研究されていて、最近のものでいうと、例えば小学生対象のメンタルヘルス予防プログラム(Universal Unified Prevention Program for Diverse...

和-conne代表 佐藤
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株式会社Psychoroさんとの交流会をご報告します!
去年の12月、 株式会社Psychoro(サイコロ)さん のところへお邪魔してきました! どんな1日だったか、ご紹介しようと思います。 * はじめに * 私たち和-conneは、他の機関や様々な分野の専門家の方々とのつながりをとても大切にしています。お互いの仕事を知り、刺激し合うことで、より良いサービスを提供できるようになると考えているからです。 今後も年1-2回は対外交流を行っていきたいと思っています。 さて、和-conneを立ち上げて初めての対外交流ですが、以前から親しくさせていただいていたPsychoroの谷口さんに企画をお願いしたところ、快く引き受けてくださいました!谷口さんは鳥取県を中心に、医療・産業・福祉という幅広い分野をつなぐ心理師としてご活躍されています。 * 交流会のきっかけ * 谷口さんとは10年前に鳥取県で仕事をしていた頃、勉強会を通じて知り合いました。Psychoroさんが2023年に法人化して新しくなったことを知り、これを機に、初めて正式な交流会としてお声がけさせていただきました。 今回の訪問には、私たち和-conneの

和-conne代表 佐藤
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